塾長の考え(夏期講習終盤)
「終盤」とは、
(将棋や囲碁などで)勝負が終わりに近づいた、
段階のこと。
夏期講習はその段階である。
しかし、
大学受験生という観点で見れば、
夏期講習の終わりは前半戦の終わりを意味する。
9月からは明らかに後半戦のスタートだ。
高校3年生や予備校生にとって、
「この1年間がんばるぞ!」
と4月に決心してみても、
大学入試はまずは1月に共通テストがある。
翌2月25日と26日には各国公立大学では、
個別学力検査(通称2次試験)がある。
つまり、
4月の5日くらいからは新学期なので、
5月、6月、…、12月、1月と計算すると、
実際のところは9ヵ月しかない。
小学校の低学年生でも知っているように、
1年間とは12ヵ月であり、
9ヵ月間は1年間に満たない。
3ヵ月足りないのである。
要するに高校2年生の1月の時点で初めて、
「あと1年間しかない!」
となるわけであり、
高校3年生の4月新学期スタートで、
「今年1年間、がんばるぞ!」
は3ヵ月間の大きな〝誤差〟がある。
3ヵ月もの誤差に気がつかない生徒は、
前途多難な生徒であることは言うまでもない。
だが、それでも4月からカウントすれば、
ということである。
今日は8月20日。
今から5ヵ月後の今日は、
2026年度大学入試共通テストはすでに終わっている。
もう取り返しのつかない日、
どんなに後悔してもダメな日。
それが5ヵ月後の「今日」なのだ。
はたして、
高校入試とは比べものにならないくらい、
高度な問題が出題される大学入試に向けて、
高校入学後の1年生の4月からカウントして、
どれだけすさまじい量の学習時間が必要なのか、
私は塾長になってから32年間が過ぎているので、
それが十分にわかっているつもりだ。
これまで多くの生徒たちの指導をしてきて、
何度も受験で打ちのめされてきたからだ。
塾生の合格実績としては、
トータルすると合格者の数の方が、
不合格者の数よりも多いから、
「学習塾」として存在できている。
それでも、
わが子が不合格になった親御さんからすれば、
「な~にが、北斗塾だよ」
「期待外れもいいところだ!」
「他の塾に通っていれば合格したのでは?」
そう思われるのが当然のことなのだ。
私はいつでも「このこと」を念頭に置いて、
日々の指導にあたっている。
あと5ヵ月。
ウルトラマンで言うところの、
(私の)カラータイマーは、
もうすでに点滅しているのだ。