塾長の考え(自立型の指導)⑧
「(我流の)自習に効果はあるのか?」
塾や予備校に自習室がある。
①親御さんたちは、
「塾の自習室に行って勉強してほしい」
と考えがちである。
または、
②生徒本人(高校生がほとんど)も、
「塾の自習室に行けたら便利だ」
と考えがちである。
さて、
①についてだが、
ほとんど学校の宿題をしにいっているだけで、
効果はあまりないですよ、
と言っておきたい。
②についてだが、
(生徒本人は)
宿題をすることが目的であり、
自身の学力向上が目的ではない。
要するに、
家(自宅)ではその気になりにくいから、
自発的に勉強できないから、
塾という場所を借りて、
その場の雰囲気の力を借りて、
「宿題をやってしまおう!」
という安易な考えで、
塾(の自習室)に行きたがる。
そして、
もしも塾の自習室が個人用に、
ブースで仕切られていたりでもしたら、
「見つからないからいいだろう…」
ということで気楽にスマホをする。
動画を視聴したりゲームをしたり。
それはそれは「快適」というわけ。
「毎日塾に来れて便利ですよ」
(週3回の料金で7日間来れます!)
という学習塾の場合は、
通っている生徒はほぼ全部自習になりがち。
7日間とも塾の滞在時間中、
みっちりと個人的な指導を、
…受けているわけではない。
(それは不可能)
だが、
親御さんたちは勘違いをする。
「毎日塾に行けていいね!」と。
「お得ね!」と。
だが、
宿題を積極的に自宅でやれないような、
自主性のない生徒が、
大学受験(全国大会)のときになったとたん、
(なぜか)勝てる。
ムシがいい話だ。(起きない)
勉強というのは、
積極的に取り組んだ時にこそ、
真の学力がつく。
積極的に勉強する時間が3時間。
義務的に勉強する時間が3時間。
これらはどちらも、
「量」でいえば3時間。
「同じ3時間だからいいよね!」
とは、ならない。
義務的にとか、
しかたなくとか、
怒られるからとか、
叱られるからとか、
そんな理由でやる勉強は、
「作業」になっているので、
効果はほぼない。
「そんなことはわかっているよ!」
という親御さんの声が聞こえてくるが、
同時に、
「だったらどうしたらいいの?」
という声も聞こえてくる。
正解はある。
「(わが子の)主体性を育む」
この1点。
積極的な勉強のときのみ、
「主体性」が育つというわけではない。
家事手伝いであっても育める。
生活の中のすべてに、
わが子の主体性を育むような、
チャンスがある。
その気になれば、
親がいくらでもプロデュースできる。
(続く)