塾長の考え

無敗の法則4

生徒を指導する際には2つの点に気をつけなければならない。

 

それらは学力と性格である。

 

「正しい学習方法」というものは存在するし、

 

それを継続できれば学習の成果は戦闘機が急上昇するように上がる。

 

しかしながら、「正しい学習方法」自体は変わらないが、

 

生徒の学力によっては武器となる「教材」のレベルや種類が変わる。

 

だから成績が上がる生徒は必然的に教材が増える。

 

このことに対して積極的でいてくれる保護者でないと、

 

生徒が教材購入を遠慮するために成績が上昇しにくくなる。

 

 

やはり保護者の経済的援助があるとないのとではまるで違う。

 

 

ここで生徒の学力向上において効果的なやり方とは、

 

ちょっと下のレベルの教材からスタートすることである。

 

ここで地ならしをして加速させ生徒の意識を変えていく。

 

 

この下準備が必要なのだが、

 

生徒の立場が受験生になると急に難しくなる場合がある。

 

本当は己の学力に見合った学習を進めなければいけないのだが、

 

受験期日が近づいてくると生徒が焦ってしまって本場と同様の問題、

 

すなわち過去問に触れてどんどん解いていきたいと考えがちになる。

 

 

確かにこれをすると課題が見つかり弱点が分析できて、

 

「何が足りないかがわかる」

 

そういうメリットが生じる反面、

 

ほとんどできなくて生徒が意気消沈する場合もある。

 

 

さらに、自分の学力が不足していることを明確に自覚すると、

 

(受験までの)残り時間が少ないことがわかっているということと、

 

これから(本当に)やらねばならない学習量が膨大だと実感するため、

 

心理的に追い込まれた生徒自身が、

 

「早くこれを解けるようになる(楽な)方法を教えてほしい」

 

と考えたりあるいは感情的になってしまうため、

 

知識を入れていく地道な学習や技術の習得のための問題演習を避けて、

 

(手っ取り早く)テストに出そうなところだけを教えてほしい」

 

要求してくる場合もある。

 

 

大学入試のような高度な検査問題に対しても、

 

過去の何かしらの甘い経験があるのかわからないが、

 

「楽な方法」「手っ取り早く」

 

を要求してくる生徒がいる。

 

 

 

こういうことが起きるとつくづく思う。(この経験は今までに何度もある)

 

それは指導する際に必要な要素の2番目に私が重視している「性格」だ。

 

この「性格」(他人からの指導時における)素直さが欠落すると、

 

こちらが計画している学習指導を拒否するし、

 

自己中心的な要求をすることの失礼さがわからないし、

 

それが通らないときの講師が行おうとする指導内容への不満、

 

それと同時に指導者(=講師)個人に対する不信感が募るため、

 

受験に向けての学習指導どころでなくなってしまう。

 

 

追い込まれると冷静でいられなくなるタイプの生徒は、

 

もっと前から長期的なプランで学習すると、

 

その子の素質や才能が開花できるような結果が出てくる。

 

これが本当のやり方だ。

 

そうやって実り大きな成果を出したい場合は、

 

一刻も早く、それが実現できるような環境に飛び込むべきである。

 

 

そういう子は受験生の時になってからようやくその環境を得ても、

 

最終的には不本意な結果(=あきらめる)ことになるか、

 

その環境(=塾や予備校)の責任者への不信感と不満で、

 

クレームの連続に終始するかもしれない。

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