塾長の考え(中間テスト)7
中間テスト終了。
塾内の雰囲気は通常運転時と同じ。
さて、前回の内容から。
ここで≪問題≫である。
【前提条件】
1.AくんとBくんがいる。
2.両方とも高校1年生。
3.同じ学校で同じクラス。
4.知能指数も性格もほぼ同じ。
5.家庭環境もとても似ている。
(いろいろな点で差がない)
6.部活動も同じ。
(帰宅時間がほぼいっしょ)
7.中学までの成績もほぼ同じ。
8.学習時間は…違う。塾も違う。
①Aくんは毎日4時間勉強
(毎日休みなくアルファ塾)
(日曜日もアルファ塾で勉強)
②Bくんは毎日3時間勉強
(週3回はベータ塾)
(塾の無い曜日は自宅学習)
≪問題1≫
今回1学期中間テストがあった。
AくんとBくんの両方が受けた。
2週間後に成績が返ってきた。
さて、
成績が良かったのはどちらか?
≪解答1≫
Aくん(の勝ち)
理由1:毎日勉強したから。
理由2:勉強時間が多かったから。
≪解答2≫
Bくん(の勝ち)
理由1:塾が違うから。
(指導の質が違うから)
理由2:自宅学習ができるから。
(学習の質が違うから)
ちなみに私は≪解答1≫が、
ほぼ正解になると思っていた。
「質の違い」と言われても、
そのこと自体がよくわからないからだ。
よって、
誰でもわかる「量の違い」が、
勝敗の決め手であると考えた。
「量」は客観的だからだ。
…この考え方が「Good」なのは、
おそらく間違いない。
少なくとも「Bad」ではないはずだ。
ところが、である。
もしも≪解答2≫が正解であり、
実際に「質」の高い学習方法や、
勉強方法が存在していて、
それを直接生徒に実践させる塾が、
存在していたらどうなるだろうか?
そんな塾が現実にあったら、
わが子の成績はどうなるだろうか?
わが子のスクールライフは、
今と比べてどう変わるだろうか?
部活動と勉強の両立は可能だろうか?
第1志望大学はどうなるだろうか?
最終的に大学に合格する可能性は?
その子の将来はどうなるだろうか?
そもそも、
何をもってして、
「質が高い」と言い切れるのだろうか?
どこの塾の塾長も、
「自分の塾がもっとも質の高い指導だ」
と言い張る。
あるいは優秀な映像授業を導入する塾なら、
「うちの映像授業が日本トップレベルです」
と主張する。
あるいはオンライン授業を導入していれば、
「うちは一流講師が指導しています」
と声高に言う。
どこの塾も主張合戦だ。
結果、
親御さんはどこの主張が本当か見抜けない。
どこも「いいこと」を言っているし、
どこも「いいこと」を書いている。
本物とそうでないところを見極めることは、
至難の業(わざ)である。
…塾に入る前までは。
わが子のことを本気で考えているのならば、
面倒くさがらずに確認をするべきだ。
塾の価値は、
そこに通っている生徒がよく知っている。
つまりわが子の真の声に耳を傾けるのだ。
(続く)