塾長の考え(ショート 606)
農場における「収穫の法則」は自然のシステム。
これは親子関係にもあてはまる。
何かをすればそれに対してすぐに結果が出る。
もし出たとしてもそれは価値はあまりない。
本当に価値のあるものは簡単には手に入らない。
だからこそ価値があるのだ。
それでも人間という生きものは、
自然システムである「収穫の法則」を無視して、
人間関係、そう親子関係や友人関係にさえも、
迅速な結果を要求する。
仮に、自分にとって大切な相手を、
一年中ほったらかしにしておいて、
自分の都合のいいときだけ会合しようとする。
そして自分にとってしてほしいことを、
相手に要求したとする。
相手は自分の配慮に欠ける行動をすべて忘れて、
こちらの要求することを喜んでする、
そんなことが期待できるだろうか?
それは無理な話だろう。
自然システムと同じで、
収穫できるのは自分が蒔いた種の分だけだ。
親子関係もまた同じ。
ふだんから接触する相手ほど、
本当は気を使わないといけない。
ましてや自分の家族である。
いつまでも1回限りの「今生の旅」を、
共にできるわけではない。
いつの日かお別れが来るのだ。
勉強にも「収穫の法則」はあてはまる。
高い効率性と生産性を望むなら、
それ相応の「種」を蒔かなければならない。
水も肥料も適量が必要。
種さえ蒔いておけば、
勝手に芽が出て育つかもしれない。
だが、
最終的に「望む果実」は手に入るだろうか?
(続く)