塾長の考え(第3回 全統共通テスト模試)前編
本日、予備校生は模試だ。
河合塾予備校が主催する、
第3回 全統共通テスト模試。
この模試ができるかどうかで、
これまでどう頑張ってきたか、
その成果がわかる!
重要な模試だ!
(親御さんの心の声)
…確かにそういう面もある。
だが、そんな単純なものではない。
親御さんの多くが、
そして生徒の多くが、
かなり「悪」影響を受けている。
何に?
それは、
中学3年生のときの成功体験である。
(または当時の塾の先生の言葉)
中学3年生は(高校)受験生である。
当然ながら実力を測る模試がある。
学校で言えば「地区実力テスト」。
塾で言えば、
「統一テスト」「全県模試」など。
それで夏には夏期講習があり、
「夏の頑張りがどうだったのか?」
それが結果として表れてくるのが、
9月や10月の模試だ、と。
それがわかる重要なテストだ、と。
かつての私も同じように考え、
実際に塾生にもそう言っていた。
未熟であり、浅はかだった。
今でも思い出してはよく反省する。
中学3年生にとって、
第1志望が県立高校普通科であれば、
入学した後、
3年後に見据えるのは大学進学。
そこまで考慮すれば、
「夏の成果がこのテストに出るよ!」
などといったことを、
安易に言うべきではない。
夏(6? 7~8月)の頑張りで、
9月か10月の模試で、
さっそく「結果」が出る。
何と「簡単な」模試だろうか。
まあそれが中学生の模試というもの。
それはしょうがない面もある。
しかし、
ここで成績を上げた生徒たちは、
(いや、その親御さんたちも)
「ヤッター!(笑)」
その成功体験とともに、
夏からでも本気で頑張れば、
9~10月の模試で結果が出る。
そして、
受験(入試)にも間に合う。
合格できる。(*^▽^*)
「だから夏期講習がいいんですよ!」
と塾の先生も誇張する。
めでたしめでたし。
ふ~。
この「成功体験」がそれから3年後、
高校3年生のときの「思考」の元。
高校3年生の部活動が終わってから、
「今からやれば間に合うはずよ!」
(中3のときもそうだったじゃん)
という発想につながり、
高3を指導する塾の先生も、
中学レベル(の考え方)で、
9月、10月のテスト(の結果)が、
「大事だよ!」
と声高に生徒に吹き込み、
その親御さんも、
「それはそうだよね」
と納得して追認する。
ハッキリ言うが、
大学受験生(高3生と浪人生)の、
7割にあたる層には逆効果である。
数ヵ月前から頑張ったら、
「成果が出る」
というほど、
今の大学受験レベルは甘くない。
(続く)




