塾長の考え(親子関係)5
わが子が最初に直面する人間関係は?
それが「親子関係」だ。
親子関係がどうなのかが、
人間関係の基礎なので、
わが子が生きていく上での人間関係に、
実は大きな影響を与える。
親子関係で問題を抱えている場合は、
わが子の将来の人間関係能力に、
悪影響を及ぼす可能性が高い。
好き好んでわが子との関係を悪くする、
そんな親御さんがいるだろうか?
いるはずがない。
親はわが子に対して誰もが、
深い愛情をもっているのが真実。
誰だってわが子がかわいいし、
わが子のためには何だってする、
そんな親御さんがほとんどである。
そんなわけで、
愛情があるわが子に対して、
「思うようにならない…」
と精神的に苦しんでいる親御さん、
とくにお母さんたちは多い。
ハッキリ言うと、
お子さんに対しての接し方がまずい。
わが子は肉体的には年々成長するが、
同じように精神的にも順調に成長する、
そんなわけではない。
ここが1点目。
次に、
年々精神的に順調に成長していても、
それに歩調を合わせるかのように、
親御さんの方も成長しなければ、
いずれ子育てはギクシャクする。
運動会のプログラムでよく見てきた、
「二人三脚」を思い出してほしい。
両者が歩調を合わせないと前に進めない。
走るにしても同じこと。
スピードが遅かったり速かったり、
それぞれのスピードが同じでないと、
必ずトラブルが起きる。
親子関係が上手くいっていない場合は、
そもそもコミュニケーションの時間が、
十分に取られていない。
別に親子関係に限らない。
コミュニケーションの不足は、
関係悪化の最大の要因である。
これは明白な真実である。
コミュニケーションの不足につながる、
最大の理由は、
子どもは親のことを、
親は子どものことを、
「理解しようとする」
その努力が足りていない。
自分の主張が先に出てくる。
「私は努力しています、息子の方が…」
こう言ってくるお母さんの場合は、
私の経験から言わせてもらうと、
子育てのやり方がずっと同じである。
わが子が小学生のときには、
上手くいったそのやり方を、
わが子が中学生になっているのに、
バージョンアップしていない。
わが子が高校生になっているのに、
中学生のときの子育てのやり方を、
レベルアップすることもなく、
同じように繰り返している。
これによりわが子が、
「お母さんは何もわかっていない」
と不満になりそれが態度に表れる。
そうすると、
「それが親に向かってとる態度なの!」
とほぼ即座に感情的に反応する。
それが繰り返されて悪化していく。
子育てのやり方は、
小学生と中学生と高校生とでは、
大きく変化しないといけない。
これが2点目。
わが子の精神的な成長スピード、
これに歩調を合わせるかのように、
親御さんの対応は、
柔軟に変化しないといけない。
塾での個別指導も同様。
同一内容では飽きが出てきて、
倦怠ムードになるのは必然。
(続く)