塾長の考え(ショート 607)
親子関係は人間関係の基礎だが、
他人との関係性には慎重になる親でも、
子どもは家族だという認識があるため、
コミュニケーション時に雑になりやすい。
十分に子どもとの関係性を良好に保った上で、
親としての権限が行使されるならば上手くいく。
しかし、
そのための「下準備」が十分な親御さんは、
実際は少数派に当たる。
わが子への「信頼残高」が少ない状態で、
会話をしようとしてもそれは難しい。
わが子が小学生ならばまだしも、
中高生という年代に入ればもはやわが子は、
別の生命体。
「あのかわいらしかったわが子はいずこに…」
という感覚に何度も襲われるらしい。
(談:私の母親)
十分な「信頼残高」がある相手であれば、
わが子であろうと、姑さんであろうと、
旦那であろうと、友人であろうと、
すべておもしろいように上手くいく。
あらゆる人間関係における品質と、
卓越、優秀さ、これらをキープできる。
それが「信頼残高」である。
職場においてはそれがどう作用するか?
上司が部下に対して十分な「信頼残高」を、
有するときの話。
上司の権限、
それは名誉に基づいており、
リーダーは部下を尊重し、
部下はリーダーを尊敬できるがゆえに、
自らの意志で貢献する。
理想的な関係性と言える。
信頼関係構築には努力がいる。
親子関係が良好になるようにまず努めるのは、
子どもではなく親である。
子どもに期待する方が上手くいかない。
(続く)