塾長の考え(「最良」の敵とは?)後編
大学受験に合格するためには何をするか?
それは学力を効果的に上げる勉強。
これに尽きる。
では、
学力を効果的に上げる勉強とは何か?
それは生徒本人の学力に合った問題。
これをすることである。
ただし、
この問題には効果として、
「上・中・下」があり、
その生徒に今何が必要なのか?
これによって与える問題に、
「上・中・下」があるというわけだ。
「上」の問題を使う場合。
目的は①思考力と②判断力と③表現力の向上だ。
この①~③のいずれの力を伸ばすべきかは、
その生徒の答案を見ることで決定する。
※単純にテストの点数だけでは決められない。
「中」の問題を使う場合。
目的は標準的な学力の定着だ。
※典型的な問題を使う場合がほとんど。
※合格ラインを確保するための勉強となる。
★ちなみに一般的な予備校はこの典型的な問題の
授業をすることに注力している。
「下」の問題を使う場合。
目的は基礎知識の定着だ。
※教科書レベル(lev.1~3)の問題が該当する。
★このレベルの問題を反復すると高速処理が可能になる。
以上のように、
個別指導ならば技術的な面で指導の種類を、
自在に変更できる。
ただし、
アルバイトの講師(大学生)では、
この指導をすることはほとんど不可能。
さて、
「上・中・下」の個別指導と言っても、
ほとんどの親御さんたちは、
「うちの子が通っている塾でも可能なはず」
と思いがちだが、事実はそうではない。
学校の「宿題」「課題」はどうだろうか?
それらはわが子の学力を向上させてくれるもの。
そのように思い込んでないだろうか?
基本的には、
小中学校の場合は「宿題」であり、
高校の場合は「課題」と呼ぶのが適当である。
宿題とは、
学校の授業を受けていて理解出来ていれば、
ほぼすべての問題が「解ける」。
課題とは、
学校の授業を受けていて理解出来ていても、
それとは違うパターンの問題が出されている。
つまり、
授業だけでは足りない学習の補足を、
「自宅学習」でさせようとするものだ。
よって、
小中学校の時代の勉強方法と、
高校の勉強方法とでは、
「やり方」「取り組み方」が、
まるで違うというわけだ。
高校生になると、
「課題」にかける時間は必然的に多くなる。
しかし、
中学時代とは比較にならないくらい、
生徒間の学力差は生じてしまう。
学校の課題は「良」ではあるが、
「最良」ではない証拠だ。
生徒が好むのは明日提出という、
緊急事項である「課題」。
本当に生徒を合格に導く学習は、
それではない。