塾長の考え

塾長の考え(写真撮影)【後編】の後編!

「私は…この先どうなるの?」

 

これは高2のGちゃんのセリフだった。

 

個別指導の塾に通い、

 

皆(同学年)と同じテキストを使い、

 

わからないところが出てくれば、

 

「先生、わかりません」

 

と言って質問をする。

 

隣に座っている講師が、

 

その質問に答えてくれる。

 

「それの何が悪いの?」

 

ふつうの親ならそう考える。

 

だが、

 

Gちゃんのような感想をもつ生徒は、

 

実は潜在的に多いと思われる。

 

これが「依存型個別指導」の欠点の1つだ。

 

 

依存型個別指導とは、

 

生徒の近くに講師がいることが前提。

 

生徒から質問が出れば応対する。

 

それが「サービス」だと認識している塾に、

 

よく見られるやり方だ。

 

 

欠点の1つ目は、

思考力養成の訓練が甘くなること。

 

欠点の2つ目は、

講師の質が悪くても生徒が気づきにくいこと。

 

欠点の3つ目は、

自立型の生徒に育っていかないこと。

 

この3つの明らかな欠点のせいで、

生徒の学力向上は難しくなる。

 

ただし、収益性は高いため、

 

塾側は好んでこのやり方を行う。

 

 

Gちゃんの不安は、

 

このまま指導を受け続けても、

 

自分の目標(志望校合格)が達成できないと、

 

気づいたからに他ならない。

 

 

なぜそうなるのか?

 

 

講師がバイトであるため、

 

未来基準の指導ではなく目先の指導に、

 

どうしてもとらわれるからだ。

 

 

ビジョンのない指導はいつでも、

短期的効果しかもたらさないし、

その効果も時間の経過とともに消えていく。

 

質問すれば答えてくれるが、

質問しなければ何もしない、

そんなケースがあちこちで生じている。

 

親御さんは…わからないだろうが。

 

私が行った2番目の写真館も同じ。

リクエストすれば対応してくれるが、

自らお客に対してアクションをしない。

 

いいものを作ろうとする職人は、

いつだって顧客に対して能動的だ。

 

能動的な指導かどうかは、

生徒の「自立心」を育むやり方かどうか。

 

その1点で判断できる。

 

高2のHちゃんのセリフは、

 

毎日塾に行けるのはいいんですが、

 

結局は学校の宿題をやりに行っているだけで、

 

「いつでも質問は受け付けるよ」

 

と入塾時には言っていたのに、

 

実際は先生が忙しそうにしていたり、

 

自分たち生徒を放置していて、

 

「自習をしているからいいよね」

「家じゃ勉強できないけど塾ならできるだろ」

「質問を積極的に持って来ないそっちが悪い」

 

こういう対応だったらしい。

 

これもまた「将来のビジョン」なしの指導。

 

これでは「毎日自習に行く塾(場所)」。

 

それを塾とは言わない。

 

(終)

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