塾長の考え(「自立心を養う」とは何か)②
前回話題に上げた中3生のYくん。
課題テストではなくて、
第2回定期テストだった模様。
500点満点で470点だったわけだが、
結果は学年165人中の6番だった。
優秀な生徒である。
来年中学校を卒業するまでに、
学年1~3番以内に仕上げておこうと、
現時点では思っている。
ただし、
「(真の)学力を伸ばした上で」
という条件が付くが。
定期テストの範囲を丸暗記させて、
試験を受けさせる、
一般的な塾がやりがちな指導で、
高得点をとり、
成績が上がる。(ように見える)
それではいけない。
何がいけないか?
問題と答えを丸暗記して点数を取る。
それが「勉強だ」と生徒自身が、
思い込んでいくからだ。
その経験を中学生時代の塾通いで、
着々と積んでいく。
「テストは暗記すればできるよ!」
と信じ込んでいき、それが信念となる。
高校受験がやってきて、
結局は合格する。
「今までやってきたことは正しかった!」
親子ともどもそう思う。
塾側も合格という重責を果たすことができ、
笑顔で生徒を送り出す。
「高校に行ってもがんばれよっ!」
「はい、先生お世話になりました」
「たまには遊びに来いよ!」
「はい、来ます!(笑)」
この最高とも思えるエンディングの裏に、
隠された事実は?
「依存型人間の完成」
である。
高校受験まで塾にせっせと通い、
「塾の先生に依存する」ことを覚えて、
その積み重ねのおかげで、
「依存型人間」
の誕生である。
高校受験まで指導するけど、
その後は知らない。
小中学生は指導するけど、
高校生は指導しない。(できない)
するとしても、
①バイトの大学生が個別指導する
②映像授業を受講させるだけ
この場合、
年間の保護者面談が極端に少なく、
ほとんど放置に近い。
なぜか?
(高校生については)
「あまり関心がないから」
「指導が難しいから」
といった理由が考えられる。
さらに、
それを逆手にとって逆張りの戦術をとる、
そういう塾もある。
そこはやりすぎるくらい面談をする。
それがまるで価値があるかのように。
小学生や中学生のみならず、
高校生の指導においてもそうだが、
親御さんの協力は必ずいる。
だけれども、
年間1~2回程度の面談で十分。
(受験生はこの限りではないが)
「依存型人間」になったわが子は、
高校でも同じやり方をやる。
学校の課題「だけ」をやり、
それが終わればスマホ、
というやり方。
テスト1週間前から勉強して、
対策プリントの問題を丸暗記、
というやり方。
2年後、高校3年生になる。
(続く)