塾長の考え

2023 宮崎県立高校推薦入試

先週の土曜日のことだ。

 

毎週1回だけ土曜日にお兄ちゃんとやって来る女の子。

 

現在中学3年生。

 

県立宮崎●●高校を推薦入試という形で受験した。

 

 

だいたい3ヵ月くらい前から通塾してきていて、

 

私と会うのは週1回だけ。

 

初めて来たときはお兄ちゃんといっしょに来たけど、

 

ちょっとだけ緊張していて落ち着かない様子だった。

 

 

「この子に■■の問題を解かせてみてよ」

 

 

私の指示でS先生が問題の用意をする。

 

この問題を解かせれば、

 

すぐに彼女の学力の状態がわかるから。

 

 

「その答案を後でこちらに見せるように」

 

 

一生懸命に問題を解き始めた中3のAKちゃん。

 

塾にはこれまで全然通ったことがないけれど、

 

それでもお母さんの(本当の)希望は…、

 

宮崎●●高校に合格して、

 

選抜クラスに入ること。

 

 

さてさて、答案が私の方にやって来た。

 

 

「なるほど…ね」

 

 

その場でS先生に次の指示を出した。

 

言われたことをうんうんとうなずいて、

 

素直に聞いて実行するAKちゃん。

 

彼女オリジナルの弱点補強用の学習が始まった。

 

 

あれから数ヵ月。

 

 

「あの…」

 

「ん、何?」

 

 

教室に入って来るとすぐに、

 

私の目の前にやって来たAKちゃん。

 

初めて塾に来たあの時と同じように、

 

ちょっとだけ緊張した様子だ。

 

もう塾には慣れているはずなのに…おかしいな。

 

 

「●●高校に合格しました!」

 

 

AKちゃんの笑顔。

 

 

「おめでとう! 良かったね!」

 

 

こうしてAKちゃんの推薦入試は、

 

合格という形で終わった。

 

お母さんの笑顔が目に浮かぶ。

 

 

「県立高校推薦入試」は、

 

「対策立てないといけない分だけ面倒くさいな~」

 

「(推薦入試の対策がある分)本番の入試に悪影響だよ!」

 

「(倍率が高いので)どうせ落ちるからチャンスじゃないよ」

 

という愚痴を言いたくなる塾の先生も必ずいるだろうね。

 

その気持ちも私にはわかる。

 

(小論文の対策が特に大変だからね)

 

 

でも、

 

中学3年生で自ら推薦文を書くという経験は貴重だし、

 

合格する生徒だって少数だけど必ず出てくる。

 

 

結果はダメになるかもしれないけど、

 

「挑戦する」という経験を積むことができたなら、

 

それは次の機会にも生かせることだと思う。

 

 

15歳の女の子が自分の未来に向かって挑戦した。

 

そういう事実が尊いと思う。

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