塾長の考え(防衛大、海上保安大)後編
Jくんが海上保安大に合格した。
とは言っても、
それは「一次試験(学科試験)」の合格。
来週また「二次試験」があるので、
それ(面接、他)を突破しないと、
正式な合格とは言えない。
しかし、
面接とは不確定要素が多い試験。
準備をきちんとしたとしても、
どう評価するかは相手(面接官)次第。
特に、
防衛大学校や海上保安大学校などは、
大学ではなく「大学校」。
合格すれば大学生ではなく、
準公務員のような立場。
給料をもらいながら教育と訓練を受ける。
入学後はそんな生活が始まるわけだが、
そういう場合の面接の合格基準は、
ふつうの大学とはまるで違うはず。
そういう意味で、
二次試験(面接、他)はどうなるか、
ほとんどわからない。
海上保安大学校は幹部候補生を養成するが、
「海上保安学校」はそうではない。
未来の幹部候補生を面接で見抜くとき、
いったいどんな資質を重視しているのか?
もしも私が面接官ならば、
受験生の資質として見る最大のポイントは、
「主体性」があるかないか
これに尽きる。
一言で、
「幹部」
と言ってもいろんな幹部が存在する。
会社の例で言えば、
大多数の従業員(社員)は平社員から始まり、
主任→係長→課長補佐→課長代理
こんな感じで昇進していく。
主任と係長が同じ立場である場合や、
課長補佐と課長代理が同じ立場の場合もある。
だが、
中小企業ならともかく、
大企業の場合は、
「課長」
これになかなかならない。
かなりハードルが高いようだ。
課長とは戦術担当の立場であり、
部下の全体の動きを管理することが、
一番の役割であり「戦術(実行)担当」。
上からの命令をいかに正確に実行できるか。
戦術をいかに正確に実行できるか。
それが役割。
「部長」
これは課長とは役割が違う。
こちらはプロジェクトの総責任者。
予算があり戦略を立案する立場。
その戦略を「戦術」レベルに落とし込み、
方針を課長に伝え実行させる。
さて、
将来の課長候補か部長候補か、
それを「面接」で見抜くことは、
かなり難しいはず。
それでも、
課長レベルに達する人とは、
自己マネージメントができる人だ。
自己マネージメントできる人とは、
「自主・自制・自律・自発・自活」
この5要素(自立心)を高度に有する人。
これが弱い人だと見抜くことができれば、
私ならば「幹部候補生」としての採用は、
例え学科試験を突破した生徒であっても、
ちゅうちょなく、合格は見送る。
(終)