塾長の考え(親子関係)6
親子関係が上手く行かないまま、
わが子が大学受験で合格しても、
将来的に「人間関係」が下手な大人、
そういう大人に成長していくのだが、
それで本当にいいと思う親御さんが、
この世に存在するのだろうか?
親子関係=人間関係(の基礎)
これが本当にわかっていれば、
親として何をするべきかが見えてくる。
わが子との関係性がもし悪いのならば、
わが子が大学に合格して、
わが家を出て行く時までには、
その関係性を何としてでも修復する、
そういう強い決意が必要である。
私は以前こう述べた。
わが子が将来社会に出たときに、
単なる「人材」ではなくて、
「人財」になるためには、
1.学力
2.人間関係能力
この2つの能力が必要であると。
そして「2」の能力を伸ばすのには、
部活動が有効であると述べた。
ところが塾関係者の中には、
少しでも大学合格実績(特に医学部)が、
欲しいがゆえに、
「部活よりも勉強が大事だろ?」
「医学部行きたくないのか?」
と生徒を誘導する言い方をする人が、
昔から一定数必ず出てくる。
仮に医学部に合格しても、
患者の心を見ずにPCのデータだけを見る。
そんな医者になってしまう危険性、
これについても述べた。
そのような医者になってもいいのか?
(患者やその家族から軽蔑される医者だ)
なぜ上記のような指導をするのか?
それはその指導者が、
①部活動を徹底的にやっていなかった。
②部活動の本当の意義を知らない。
この2点が主な原因である。
部活動は「人間関係能力」向上に加えて、
1.体力向上(運動部限定)
2.メンタル面の強化
主にこの2つの点で有効である。
部活動を私が推奨する理由はコレだ。
本題に戻るが、
親子関係の向上もしくは修復、
これなくしてわが子の明るい未来は、
ない。
勉強さえできれば、
大学受験に合格さえすれば、
すべては解決するのだ!
このような間違った価値観を持ったまま、
大人になってしまった者が、
塾や学校の指導者になると、
一見まともなことを言っているように、
思えるが「ねじれた価値観」を、
生徒に植え付けていくことになる。
(悪意はないはずだが)
さらに、
点数主義で幸福は手に入ると、
信じているので副作用が起きる。
その副作用は大人になると出てくるが、
「お金がたくさんあれば幸福になる」
という間違った価値観の醸成だ。
お金の多寡で幸不幸は決まらない。
これがわからないので、
いつまでたっても孤独感を、
①家族関係(親子関係)
②友人関係
③仕事関係(上司、同僚、部下)
この3点で感じ続ける人生になる。
さて親子関係…どう取り組むべきか?
状況は悪いのに放置するのか、
それとも、
わが子の将来のために、
母親(父親)として本気になって、
関係改善のために努力するのか。
毎日塾に子どもを行かせていると、
そのチャンスは奪われている。
本当に大切なものを、
取り戻せなくてもいいのか。
(続く)