塾長の考え(自立型の指導)⑦
「塾長、リスニングの指導を!」
そう言ってきたのは予備校生のFくん。
「毎日リスニングしているんですけど…」
確かにFくんは毎日練習をしている。
しかし、点数が伸びないとのこと。
これこそ私がいつも疑っていること。
「(我流の)自習って効果あるの?」
親御さん(保護者の方)たちと話していると、
「塾に自習に行っていると安心」
「塾に毎日行っていると安心」
と言われる方が多い。
その理由は、
「家では勉強しないから」
「家ではスマホをずっといじっているから」
それで塾に(毎日)自習に行くと、
(親御さんの)心が落ち着くということだが、
そう言われるたびに、
「うちの指導が行き届いていないな…」
と、まずは深く反省する。
なぜか?
自立型人間に(生徒が)なっていないから。
自立型個別指導とは、
主体性のある生徒になっていく指導。
その結果、
1.自主的に勉強できる
(干渉や保護なしで1人でできる)
2.自制心を発揮して勉強できる
(自己マネージメント)
3.自律心を発揮して勉強できる
(自己リーダーシップ)
4.自発的に勉強できる
(外からの力に関係なく自然にできる)
5.自活的に勉強できる
(援助を受けずに自力でできる)
その結果、大学受験に合格できる。
これ(理想)を目指すのが自立型個別指導。
中学生まで「他の塾通い」していた生徒は、
見事なまでにこの状態とかけ離れている。
(中学までの)成績は良かったとしても。
理由は明白で、
①集団授業
(一方通行の情報伝達の指導)
②【講師がそばにいる】依存型個別指導
(思考力が育たない)
(依存心が増長する)
(講師となあなあな関係になる)
といった指導を毎回毎回何時間も、
何年間も!
受け続けてきたからだ。
あるいは親による、
①(子どもへの)過干渉
②(子どもの)過保護
これらも大きく影響している。
よって、
自立型人間にしようとしても、
生徒たちの(思考の)体質を、
個別にアップデートしなければならない。
これが簡単にはいかない。
私のそばにいる生徒は、
ことあるごとに「自立」を意識する、
いや、
「意識せざるを得ない指導」を受けるため、
「自立心」が育ちやすい。
とにかく指導の度にそれを、
毎回毎回しつこく言われるからだ。
本当にしつこく言っている。
その自立に向けた「しつこい」指導の回数で、
過去の思考のクセを上書きしていく。
上書きするのに必要なエネルギーは、
各生徒によってその個人差がすごい。
これが塾(現場)での個別指導の事実。
(続く)