塾長の考え(第1回全統共通テスト模試の成績)
5月初旬に実施された全統共通テスト模試、
この成績表が送られてきた。
予備校生にとって初めての試験。
全員の成績の詳細な分析はこれからだが、
土日の時間を使ってじっくりと…。
こうやってまた休みの日も仕事になる。
まあ…いいか。
予備校に入学してきた生徒たちにとって、
模試の成績表はとても気になるようだ。
いい結果が欲しい、
悪い結果は欲しくない。
今までの人生経験により、
成績が悪ければ…、
「叱られる」
と思い込んでいる生徒が多い。
何年間も「学生」をしてきた経験から、
そのように刷り込みされているようだ。
だが、
模擬試験の意義とはそうではない。
ここで北斗塾予備校としては、
どういうスタンスなのか?
模擬試験は「精密検査」の位置づけである。
「人間ドック」だと言っても良い。
模擬試験は結果がどうのこうのは、
本当のところはあまり意味がない。
個別指導をする予備校なので、
生徒それぞれの指導の急所はどこかを、
データとして採取したいのであり、
それ以上の意味は特にない。
成績表のおかげでいいデータが作れる。
生徒個人個人はみな学力も性格も、
それぞれであり、それがいい。
その各個人の状況に応じての個別指導が、
来春の大学入試の合格の可能性を高める。
例えばだが、
4月に入学してくる予備校生が、
5月に実施される模擬試験において、
早々と好成績を取る。
また予備校の講師もそれを大いに期待する。
高得点を取れると楽しみにする。
それって「異常である」。
どう考えてもおかしいことだ。
そう気づかないといけない。
生徒本人もその親御さんたちも。
4月から生徒を預かった予備校は、
①来年1月実施の「大学入試共通テスト」
②来年2月にある「私立大学の一般入試」
③来年2月にある「国立大学の2次試験」
これらで合格点を取るために、
4月から学習を開始して、
それぞれの学力を根本から構築し直して、
夏が終わるまでに入試基礎力を養成して、
9月から実戦的な問題に取り組み始め、
1段1段とレベルを上げていき、
目標とする大学の合格水準を超えるべく、
日々の鍛錬に励む。
そのプロセスにおいて、
9月、10月、11月、12月と、
模擬試験が3~4タイプくらい実施され、
その結果でまた各自の課題を発見し、
指導者側は攻略法を作り上げて、
各生徒に「対策」として実行させる。
そうやってコツコツと弱点補強を続ける。
その繰り返しの頻度と、
ターゲット設定の精度が上がれば上がるほど、
確実に失点が減ってくる。
結果的に模試の判定も上がってくる。
このプロセスの中で、
学習指導のみならずメンタルサポートも、
適切に丁寧に実行できた場合に、
予備校生の学習の生産性が高まり、
最終的に本番での得点に結びつくのだ。
今回の成績表には、
各生徒の実力アップの「ヒント」が、
あちらこちらに散りばめられている。
それらを絶対に見逃さない。
(続く)