塾長の考え(塾での質問)⑤
生徒からの質問に答えるときに、
私からも逆に質問をする。
「何がわかっているのか」
「何がわかっていないのか」
そうすると、
いろいろと(こちらが)わかることがある。
1つ目。
自学自習ができる生徒とできない生徒。
その「違い」がわかる。
一般的に今までの経験から言うと、
親御さんたちはこう考える傾向がある。
「勉強すればよい」
これは何を意味しているかと言うと、
①「(わが子の)成績がよくない」
②「(理由は)勉強していないから」
③「だから勉強すれば成績は上がる」
さらに続く。
④「自宅では勉強しない」
⑤「塾の自習室では勉強をする(みたい)」
⑥「なるべく塾(の自習室)に行ってほしい」
⑦「そうすれば勉強時間が増える」
⑧「成績が(少しずつ)良くなる(はずだ)」
これはすごく単純な発想で、
残念ながら現実はそうはいかない。
なぜかと言うと、
勉強時間が増えたところで、
間違った(または非効果的な)やり方で、
勉強をしている生徒がほとんどだから。
下手なやり方で勉強をしている生徒は多い。
よって、
勉強時間が増えたところで学力が伸びない。
伸びたように見えても、
数日後には元通りになる。
これが「高校の勉強」の実態。
小学生や中学生で言うところの、
「勉強すればできるよ!」
は、ほとんど通用しない。
だけれども、
生徒も親御さんたちも、
「勉強すればできる」
「勉強時間が増えれば成績は上がる」
と信じて疑わない。
中学生時代に塾通いしても、
テストに出るところだけを、
効率的に指導されて終了。
だから、
いつまでたっても、
「手っ取り早いものは何かない?」
「効率的に勉強する方法は何?」
といった、
「すぐできるようになる!」
そういう安易なもの求めて、
それをほのめかす言葉に踊らされる。
それではいつまでたっても、
わが子が真の学力を身につけていくことは、
望めない。
その現実に痛いほどぶつかるのが、
予備校生とその親御さんたち。
その次が、
高校3年生とその親御さんたち。
解決法の1つは、
①子どもが意欲的に勉強すること。
(そのためには自立型人間になること)
もう1つは、
②子どもが正しい勉強法を知っていること。
(ただし実践しないと意味がない)
塾に毎日通っても、
(ほぼ自習しかも宿題するだけ)
それで効果は出ない。
親御さんたちは毎日塾通いしているから、
それが自習室(自習)であっても、
日々学力が伸びていると信じているが、
それって(実は)そうでもない。
(続く)