塾長の考え(「自立型」の例)①
夏休みに帰省していたFくん。
休みの期間中、結構な割合で、
北斗塾に出勤。(アルバイト)
事務の仕事である。
彼は京都大学の生徒だから、
普通ならば学習指導一択。
塾講師(アルバイト)で採用、
他塾であればそうなるはず。
だが、
私はそうはしなかった。
事務の作業を頼んだ。
やはり、
仕事を覚えるのが早く、
仕事の内容も正確に把握。
仕事上の質問もしてくるが、
的を射たことを言ってくる。
仕事には「手順」があるが、
それには「5段階」あって、
通常はその5段階すべてを、
新人には懇切丁寧に指導。
従業員(アルバイト、パート)の、
成長を忍耐強く見守る。
その段階が1つでも抜けると、
上手くいくことはない。
これが普通。
そこでFくんである。
1段階目(〇)
2段階目(なし)
3段階目(〇)
4段階目(なし)
5段階目(なし)
こういった感じの、
「説明不十分」の状態で、
仕事をさせてみた。
懇切丁寧に「全部」教える。
このやり方(育て方)は、
確実性は当然高まるが、
教わる方にとっては、
「考える余地」はない。
初めての内容なのだから、
1~5の手順と内容を教えれば、
まじめで素直な人間は、
それをこなすことに集中する。
「言われたこと(だけ)」を、
一生懸命こなそうとする。
だが、
北斗塾は一般的な学習塾の、
どこもきちんとはやれない、
独特の指導、
「自立型個別指導」
を実行している塾である。
Fくんは塾生だった時に、
いや、入塾してきた時点で、
すでに「自立型」の人間。
それゆえに、
(高校での)
学年での成績は1番だった。
その本当の原因はFくんの、
お母さんの育て方にあったはず。
そんな「自立型」のFくんが、
仕事でもその能力の一端を、
見せるかどうか。
私の興味関心はそこにあった。
結論から言うと、
1段階目(〇)
※完璧
2段階目(なし)
※自分で考えて突破。
3段階目(〇)
※ほぼ完璧
4段階目(なし)
※自分で考えて突破。
5段階目(なし)
※途中でわからなくなり、
私に質問をする。
こんな感じで完走した。
さすがだ。
(本人にこの自覚はないはず)
学校の先生が優秀ならば、
1段階目(〇)
2段階目(〇)
3段階目(△)
こんな感じで進み、
4段階目(なし)
ここで差がつく。
Fくんはここで、
※自分で考えて突破。
やり切ってしまう。
思考力が高いから、
正解を「自力で」出せる。
(難関大合格レベル)
そして、
5段階目に、
「他力(指導)」が加わると、
水を得た魚となって、
超難関大学レベルに到達、
というわけだ。
(続く)