無敗の法則10
優秀な講師とは?
前から何度か言っているが、
「観察力がある」ことが第1の条件である。
特に個別指導をする塾ならば、
そこの講師にはこの力がないと話にならない。
集団授業と違って個別対応が売りになる指導、
それが「個別指導」だからだ。
集団授業をする講師で上手な授業をする人がいる。
でも、集団対応をしなければならないため、
授業中にある1人の個人である生徒の表情に異変を感じても、
それを無視して授業を進めなければならない。
「おい、〇〇、どうした?わからないのか?」
とやることでその生徒がさらし者になる可能性が常にあるからだ。
初めに言っておくと、
どんなに上手な授業ができる講師であっても、
60分なら60分の中で自分の教える内容すべてが、
100%生徒の頭の中に吸収されていくことが出来るかと言うと、
そんなことは不可能である。
難易度が高い問題を黒板で講師が説明する時など、
その場にいるほとんどの生徒は頭の中が混乱して、
意味理解ができないまま授業は進んで行く。
これでいいわけがないことは誰の目にも明らかだろう。
学校は致し方ないとしても…、
このシステムで進める学習塾や予備校がいまだにある。
不思議でならない。
いや、違う、実際は不思議ではない。
その方が収益力が高いからそのやり方を塾も予備校も採用する。
保護者の方たちから特に文句が出ない限りは続けていくはずだ。
個別対応こそがもっとも個人のニーズに合わせたことができる。
これは間違いのない真理である。
したがって、次なる指導上の課題は何かと言うと、
個人である生徒をよく観察して客観的に次に何をするべきかを、
指導する立場の講師には正確に判断することだ。
このときの判断を正確かつ最適なものにするために必要な力、
それこそが「観察力」なのだ。
この力が劣っている講師から指導されるとたまったものではない。
生徒への指導は行き当たりばったりのものとなる。
そのようなやり方を行っている個別指導塾は必ずある。
これでは生徒の学力はスムーズには伸びていかない。
つまり、
個別指導の塾に通っていればOKというわけではないのだ。