塾長の考え

無敗の法則6

ある面談でこう言われたことがある。

 

「うちの子の場合、受験に合格するためにはどのくらいの学習時間が必要ですか?」

 

今から10年前くらいの時には、

 

小学生、中学生、高校生のすべてにおいて答えは「直感」だった。

 

今は相手が高校生ならばかなり正確に答えることができると思っている。

 

それは予備校生が相手でもそうだ。

 

ただし、1ヵ月(正確に言うと12回程度の指導回数)で50%、

 

3ヵ月でだいたい80%以上の確率で、

 

その生徒が受験に間に合うかどうかを判断できると思っている。

 

 

小学生や中学生の方が今でも直感的な答えになると思うが、

 

そもそも中学生の場合は高校入試はそんなに難しくないため、

 

ほとんど外れることはないので95%以上の確率だろう。

 

(その前に、まずほとんどの塾生が高校入試では合格する)

 

 

小学生の場合が一番難しい。

 

特に「適性検査」を実施する県立高校附属中学校の場合が困難だ。

 

どんなに成績が良い生徒でも出題問題でいくらでも結果が変わるからだ。

 

 

模試の結果を見て「ああだ、こうだ」と言うのならば誰でもできる。

 

だから、

 

いい加減な判断をして保護者の方を惑わすわけにはいかないので、

 

小学生の場合は模試を必ず受験してもらってからの判断となる。

 

 

本当に難しいのは全国レベルの大学入試を受験するはずの、

 

高校生や予備校生の場合の合否予測(=判断)のはずだが、

 

逆にこちらになると、

 

一年中、より正確な全国規模のテストが何度もあり、

 

なおかつ予備校を経営して12年以上経過したおかげで、

 

私の生徒(=予備校生)の見る目の経験値が上がったこともあって、

 

現役の高校生が来ても実際のところは面談の時点であっても、

 

いちいち成績表を見なくても、

 

その生徒の話し方や保護者の方の話の中身などで、

 

おそらくは半分くらいの確率で未来予想ができている。

 

あとはその予想が当たっているかどうかの確認のための時間、

 

つまり指導期間が3ヵ月程度はほしいのである。

 

 

おそらくこれが「職人芸」ということになるのだろう。

 

AI(人工知能)が発達してきて2045年には人類の叡智(えいち)を、

 

あらゆる点で凌駕すると言われているが、

 

人間に備わっている「直感」には無限の可能性があるのではないかと、

 

個人的に思っているし、確信もしている。

 

指導者の「直感」には教え子の未来予測をした上で、

 

それ以上に良い未来に変えていこうとする、

 

能動的な意志のエネルギーを生徒に加わえることができるので、

 

AIには予測できなかった化学反応が教え子の心の中で起こり、

 

その子の過去のデータではあり得なかったような結果が生まれる。

 

こうなるはずだ。

 

 

つまりどんなにAIが進化しても、

 

その予測する未来の上を人間は必ず実現できる。

 

私はそれが可能だと本気で思っている。

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