中2のSくんの理科の指導で
中2のSくんが質問に来た。
「この作図ができません」
それは理科の問題だった。
斜面に置かれた物体にかかる重力を分解して作図するものだ。
これがわからない原因の1つは、
「三角定規の使い方」がわかっていないことである。
もう1つの原因は、平行四辺形の性質をまだ十分にわかっていないこと。
そして最後の原因は、「力」は平行四辺形の性質に合わせたように分力できるということ。
これは中学生の理科の問題だ。
でも、その問題を解くにあたっては、
➀小学算数の知識
②中学数学の知識
③中学理科(物理)の「力の分解」の知識
これら3つの知識が必要。
これらが連続して浮かんできてこそ解ける問題ということだ。
Sくんは③に関しては何となくわかっている状況だったが、
➀と②の知識があやふやだったのだ。
しかし、問題の解説にはそこが載っていない。
個別指導をする塾講師が未熟なとき。
この➀と②の重要性と解説がないまま指導してしまう。
それで生徒は混乱したままやり方だけをまる覚えする。
このように問題の本質を理解をさせないまま指導をすること。
単に解法パターンを詰め込まされる指導。
これでは「個別指導」であっても生徒が理解できるようにならない。
個別指導をする講師ならば全員気をつけなければいけない。
サッカーの「ゴール!」が選手間のパスの連続から生まれるように、
問題の「解答!」も知識のパスの連続から生まれるということを。